機械クラブ平成17年度見学会
     「三菱重工・神戸造船所見学」(報告)
  
 
機械クラブの見学会は、見学部会の主催で毎年1回開催されているが、平成17年度の 見学会は去る10月21日(金)に三菱重工・神戸造船所で開催された。今年より 現役の学生・大 学院生にも参加を呼びかけ総勢34名の参加を得た(内学生:4名)。 三菱重工・神戸造船所の計らいで「世界最大級のコンテナ船の進水式の見学」、「ディー ゼル機関の開発に関する技術講演」、および「ディーゼル機関の組立工場と原子力精密機器 工場の見学」を実施し、その後昼食会を兼ねた懇親会を開催した。

進水式

  「世界最大級のコンテナ船の進水式」は、同社が台湾から受注しているコンテナ船で、排 水量8万トン、全長約300mの船体で、7000個のコンテナ積みである、巨大な船体が海上 へすべるように進水していく様子を一般参加者約1500名と共に見学した。まるでビルが すべっていくような様子をしかも間近に大迫力で見られたことに一同感動し、貴重な体験で あった。
講演会
  「ディーゼル機関の開発に関する講演」に先駆けて造船、原子力、宇宙関連、介護ロボッ トなどの各種事業に関する紹介ビデオにより神戸造船所の概要説明を受けた。その後、デ ィーゼル部UE設計課の山崎氏より、同社の低速舶用ディーゼルエンジン「UEシリーズ」 について技術講演が行われた。同分野では唯一の国内開発エンジンであり、これまでの開 発動向やCAE技術を活用した開発プロセスなどが紹介された。また、質疑応答では環境 問題との関連からディーゼルエンジンの将来性などについて活発な議論が行われた。 技術講演会終了後、その場を借りて機械クラブを代表して山登会長より今回の見学会の 受入れに対する謝辞を述べた。
見学会
  「ディーゼル機関の組立工場と原子力精密機器工場の見学」では2班に分かれて見学した。 ディーゼル機関の組立工場では技術講演で説明を受けたUE型大型舶用エンジンの実物を 間近で見学することができると共に直径10mのトンネル掘削機など大型装置の製造関連 の説明を受けた。原子力精密機器工場では加圧水型原子炉に用いる制御棒などの各種炉内 構造物の製造説明を現物を前にして受けると共に、大型部品の切削加工の様子を見学した。
懇親会
  見学会終了後、会場を三菱重工様の和田クラブに移して昼食会を兼ねた懇親会を立食形 式で開催した。 懇親会には神戸大学機械科卒業生のうち講演会、見学会でお世話いただいた清水部長他 4名にも参加いただき質疑応答の追加と共に親交を深めた。また、出席者の中での最長老 の薦田さんや進藤元教授から進水式や見学会の感想・印象が述べられるなど約2時間の有 意義な懇親会となった。
 
三菱重工・神戸造船所の絶大なるご協力により、当日予定したすべての項目を終え、平 成17年度の機械クラブ見学会を盛会裏に終えることができた。