平成23年度KTCM「先輩は語る」講演会(概要報告)
併催:機械クラブ国際活動奨励賞受賞者の成果発表
神戸大学工学研究科プレミアムプログラム報告会

日 時:平成23年6月10日(金)8時50分〜10時20分
場 所:工学部LR−501教室
司 会:白瀬 敬一 教授(専攻長)

講 演 会















講演題目 : 「社会におけるB to Bメーカーの存在意義とメーカーにおける機械系技術者の存在意義」
講      師 : 仲西 日出是 氏 
講師略歴 :
・1991年 神戸大学 生産機械工学科 卒業
・1991年 村田機械株式会社 入社
     入社後、情報機器事業部にて商品企画業務に従事
・1995年 販売会社に出向し営業を担当
・1997年 販売会社にてマーケティングを担当
・1999年 情報機器事業部商品企画室長として全世界の商品企画を担当
・2002年 アメリカ法人に出向し、商品企画担当副社長として北米向け商品企画を担当
・2005年 人事課長として制度作り、採用、教育などを通して社員が働きやすい環境作りに従事
講演内容
日本が最も国際的な競争力を持つ産業であるものづくりは、消費者がよく知っているB to C(Business to Consumer)メーカーのみが行っていると考えられがちであるが、B to B(Business to Business)メーカーの力が必要不可欠である。F1で言うところのメカニックや競馬で言うところの調教師など、表舞台にはあまり出ず、一般的にあまり知られない存在であるがなくてはならないように、B to Bメーカーはものづくりにおいて必要不可欠な縁の下の力持ちなのである。
そのB to Bメーカーである村田機械においても、これまでに空気の力で糸と糸を結び目なしに繋ぐマッハスプライサーのように、数多くのイノベーションを起こしているが、これらを起こせるのは、何かを成し遂げたいという夢や希望を抱き、好奇心を持って物事を探求する技術者だけである。そのような社会で活躍する技術者になるためには、何よりも目の前の物事に一生懸命取り組むことである。ただ漫然と授業に出たり、目的もなく大学生活を送るのではなく、勉学やクラブ、サークル、海外旅行などとにかく色んなことに興味を持って、様々な知識や経験を積んでおいて欲しい。何故なら世の中で起きているイノベーションは既にあるものの組み合わせによってしか起きないからであり、知識や経験が多ければ多いほど、イノベーションを起こせる可能性が高まるからである。
また地球上には現在約69億人が生存しており、年間8000万人が増え続けている。即ち資源や環境に対する取組は今後ますます重要になり、これらを解決することもメーカーの使命である。そのメーカーにおいて、非常に重要な役割を担っているのが機械系の技術者であり、その役割は非常に幅広く、様々な領域で活躍して頂いている。是非皆さんにも日本のものづくりを支えていってもらうことを期待している。

(右の画像をクリックすると講演内容の詳細をご覧いただけます。なお、本資料はWEB掲載用に抜粋したものであり、実際の講演資料とは異なります。)

機械クラブ国際活動奨励賞受賞者の成果発表
“5th International Conference on Vortex Flows and Vortex Methods”
   Rojas Molina Roberto Carlos 君(大学院工学研究科 博士課程後期課程1年)

From November 8th to November 10th, 2010, I was given the opportunity to join ICVFM 2010. This conference was held in San Leucio, a small city in southern Italy. Researchers from 12 countries in Europe, America and Asia presented their achievements and exchanged ideas about the latest developments of computational, experimental and theoretical areas related to the vortex flows and vortex methods.
I presented one paper at the conference entitled “Direct Simulation of a Jet Flow by the Finite Difference Lattice Boltzmann Method”. The main objective of this research was to analyze the sound waves generated by the turbulence of a jet flow. For instance; this phenomenon is observed at the air outlet region of air conditioners; and nowadays many efforts are done to eliminate or reduce this aeroacoustical noise. In this numerical simulation, three cases were studied: jet flow only, and then 1-plate and 2-plates inserted in the fluid. Consequently, the radiation patterns, the mechanisms of sound generation, the sound source locations and the sound emission characteristic frequency of each simulation were determined by the analysis of the distribution pressure fluctuations, the velocity and the vorticity fields.
In general all in the conference was an enriching experience; moreover; this conference offered me a great opportunity to interact with prestigious researches in Fluid Dynamics field. To conclude, I would like to sincerely express my gratitude to Kobe University KTC Mechanical Club(神戸大学KTC機械クラブ) for its award that has encouraged me for further research in the near future.

“International Conference on Multiphase flow 2010”
   栗本 遼 君(大学院工学研究科 博士課程後期課程1年)

平成22年5月30日から6月4日にかけてアメリカ合衆国フロリダ州タンパで開催された「International Conference on Multiphase flow 2010」に参加致しました.この会議は3年に一度行われる混相流に関する国際会議であり,約450件の口頭発表と300件ポスター発表が行われました.私は「Terminal velocity of a single drop in a vertical pipe in clean and fully-contaminated systems」という講演題目で口頭発表を行いました.清浄系における鉛直円管内を上昇する液滴の終端速度に対してはいくつか終端速度相関式が提案されており,その実験的な検証を行いました.また液相中に界面活性剤が含まれる状況において,界面活性剤が液滴の速度及び形状に与える影響を実験及び数値計算により調査しました.会場にいた研究者の方々には私の研究内容に大変興味を持って頂き,非常に有益な議論を交わすことができました.また,混相流に関する多くの最先端の研究についての発表を聴くことができ,大変貴重な経験となりました.今回の国際会議での講演に対して,機械クラブ国際活動奨励賞という名誉ある賞を授与して頂いたことに深く感謝致します.これを励みにして,より一層研究に邁進する所存です.

神戸大学工学研究科プレミアムプログラム報告会
   西田 勇 君(大学院工学研究科 博士課程後期課程2年)

私は工学研究科のプレミアムプログラムを利用して,2010年9月から2011年2月までの約半年間カナダのオタワ大学に訪問研究員として在籍しました.プレミアムプログラムとは,工学研究科が将来我が国の最先端技術を担うリーダーとなれるような国際感覚に富んだ研究者を養成するために,博士後期課程の学生に全面的に支援を行い,海外の研究機関に派遣するというものです.海外での長期滞在の経験も一人暮らしをした経験もない私にとって,半年間海外にひとりで生活するということに当然不安はありましたが,今までにない経験ができるという楽しさがそれ以上にありました.現地に滞在してみて,感じたのはやはり言葉の壁でした.熱心に英語を勉強していたつもりでしたが,生活に必要な英語というのは実際にそこで生活してみないと身につかないという印象を受けました.しかし,多少言葉が通じなくても,こちらが伝えたいことをじっくり聞いてくれる人が多かったという印象も受けました.いろいろな国から来ている人が多かったので,国が違ってもみな同じように接してくれました.現地で知り合った人に恵まれ,生活は非常に充実したもので,この渡航の本来の目的である研究の方も成果を十分に挙げることができました.この経験から,初めは不安に思うことでも,とにかくその世界に飛び込んで,あれこれ考えずにまずは行動することによって,貴重なものが得られるということが実感できました.