令和4年度機械クラブ「先輩は語る」講演会(報告)
併催:機械クラブ国際活動奨励賞報告会
学生自主活動支援金贈呈

日 時:令和4年5月11日(水)8:50 〜 10:20
場 所:神戸大学百年記念館 六甲ホール
司 会:白瀬 敬一 教授

講 演 会
講演題目:
講  師:
略  歴:
「新入生へ伝えたい3つのこと」
佐藤 有香理 氏 (キャタピラー)
2014年3月 神戸大学工学部機械工学科卒業
2016年3月 神戸大学大学院工学研究科修士課程修了
2016年4月 キャタピラー入社
講演内容
 講演の初めに佐藤氏のご略歴が紹介された.佐藤氏は2016年にキャタピラー入社後,機体制御設計課,ソフトウェア設計課にて油圧ショベルの制御,ソフトウェア設計およびシステムロジックの開発に携わってきたことが紹介された.現在は,電動ショベル開発チームにてバッテリ温度管理システムの開発に携われていることが紹介された.入社後,海外の部署とも連携して業務に携わってきたこと,海外へ出張する機会もあったことが紹介された.続けて,事前の学生へのアンケート結果を交えて,佐藤氏が機械工学科を選択した理由について説明をいただいた.ものづくりが好きということ,ロボットを作ってみたいということ,車が好きということなどが動機とのことだった.学生時代は,部活ではオーケストラに所属し,サークル活動では,ロボット研究会六甲おろしに所属するなど充実した日々を伺うことができた.社会人になった今でも,会社とは関係なくプライベートで工作をしているなどものづくりへの情熱を語っていただいた.
 次に,事前の学生へのアンケートで質問にあった学生時代での履修単位の不安について,その回答を交えてお話いただいた.佐藤氏は学生時代,興味の有無に関わらず,開講時には一度授業に出席してみて,少しでも興味が持てた講義はすべて履修していたとのことだった.卒業に必要な最低限の単位数を目標にするのではなく,興味のありそうな講義は積極的に履修していくのがよいとのお話をいただいた.学生時代にできるだけ多くの授業を履修していたことが,社会でも大いに役に立っているとのことだった.社会に出ると,知っていることだけで業務をこなせることは少なく,知らないことも自分で調べて進めていくことが多く,実際の仕事では知らないことをどう解決するかが求められることが多い.その際に,全く手掛かりがなく調べるのと,ちょっとしたキーワードを知っているのとでは,調べる効率が大きく変わるとのことだった.ものづくりの世界では機械工学で学ぶ多くの知識が必要とされており,学生の間にできるだけ多くのことを吸収してほしいとのことだった.他には,大学は多様な考え方を持った人が多く在籍しているため,多様な考え方を受け入れる下地を作ることの重要性,英語でのコミュニケーションの重要性をお話された,
 最後に,新入生に伝えたいこととして,3つのことをお話された.1つめは,得た知識が何に繋がっているかを意識すること.2つめは,いろんな知識の種をまいておくこと,3つめは好きなこと,夢中になれることを見つけること.これらを意識して有意義な大学生活を送ってほしいとの思いが伝えられた.
本講演が学生に大変刺激を与えたものだったに違いないだろう.
(M56 西田)
機械クラブ国際活動奨励賞報告会
令和3年度受賞者(所属学年は受賞当時):
木村 剛基 君(大学院工学研究科 博士課程前期課程1年)
辻  健太 君(大学院工学研究科 博士課程前期課程1年)
沢口 信介 君(大学院工学研究科 博士課程前期課程2年)
岸上 俊介 君(大学院工学研究科 博士課程前期課程2年)
大ア 侑  君(大学院工学研究科 博士課程後期課程3年)
 
「先輩は語る講演会」とともに機械クラブ国際活動奨励賞報告会が併催された.まず,木村君,辻君から参加した学会の様子や,学会にて発表した研究内容の紹介が行われた.沢口君,岸上君,大ア君については,当日参加できなかったため,預かった資料の紹介を白瀬教授から行われた.いずれの報告でも,コロナ禍でのオンライン開催とのことであったが,国際会議の雰囲気を伝えるための工夫があり,また,学部・修士と努力することにより国際会議での発表のチャンスをつかめる,という点が強調されていた.学生生活を楽しみながら,弛まぬ努力を,という先輩学生たちからのメッセージであった.
   
木村 君          辻 君
(M56 西田)
学生自主活動支援金贈呈
最後に学生自主活動支援金贈呈が行われた.機械クラブ玉屋会長から学生フォーミュラチーム(FORTEK)およびレスキューロボットチーム(六甲おろし)に対して,支援金が贈呈された.
(M56 西田)