機械クラブ H14年度総会につづく講演会

H15325日(火)17:00〜18:30 兵庫県 私学会館において開催。
題目:「地球、人とコンクリートとの出会い」
講師:住友大阪セメント(株)名誉顧問
        機械クラブ会長                             山登 英臣氏 MD

要旨 :
    46億年前に誕生した地球の大気は、大半が二酸化炭酸(CO2)であった。その後、冷却により大雨となり、雨滴に含まれたCO2共々、大地に降りやがて海を形成する。このCO2が地上のCaと反応し炭酸塩となり、サンゴ、甲殻動物の甲羅・骨格となる。これら海底の堆積物は、プレート移動によって大陸の下へもぐり込む時、大陸側の地殻に付着して石灰石鉱脈が形成された。この石灰石と粘土を粉砕して焼けばセメントとなる。
  人類は1万年余り前から火を使っていたが、約9千年前、石灰石の洞窟で火を焚いていて偶然セメントを発見する。現在のイスラエルで発見された9千年前のコンクリート、また黄河流域での5千年前のコンクリート、これらの古代コンクリートは現在のコンクリートに比べても高品質である。なぜこの技術が、19世紀アスプジン(英)がセメントを発明するまで途絶えたのか?また、20世紀初頭のコンクリートは現在でも使われているのに、70年代以降のコンクリートはなぜ品質に問題があるのか?
   セメント・コンクリートの歴史をひもとき、技術開発の現状、および新製品について解説、21世紀の基礎資材としてセメントが生き残り、更に新素材として発展しつつ現状を、図表を示しながら紹介。
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