平成21年度機械クラブ 六甲祭協賛講演会(報告) |
開催年月日 : 平成21年11月14日(土)
場所 : 六甲台第T学舎 2階232教室 |
恒例の六甲祭協賛講演会が六甲祭で賑わう六甲台学舎において開催されました。参加者は約40名
でした。 今年も昨年同様,講演会に先立って,学生の自主活動(学生フォーミュラチーム,レスキューロボットチーム)の活動報告が 行われました。 |
◆講演会(「機械工学先進研究」紹介 司会:白瀬 敬一 教授) ○講演題目::燃料電池研究のための中性子ラジオグラフイ技術 | |
○講 師:竹中 信幸 教授 (機械工学専攻) | >|
○講演要旨: 中性子ラジオグラフィで用いられる中性子線は,大抵の金属をよく透過し,通常の液体によって減衰されることから,金属製の 機械内部の流体の挙動を可視化することに適している。ラジオグラフィは放射線の透過の差違を利用した可視化手法である。医療 分野で利用されるレントゲンは,X線を利用したラジオグラフィ技術で,生体のような軽元素内の重元素を可視化することに適して いる。 一方,中性子を利用したラジオグラフィは,金属製の機械内部の流体の挙動を可視化することに適しており,“機械のレン トゲン”として使用することができる。 しかし,中性子は簡単に利用することができず,可視化する対象の機械に適した可視可技術を開発する必要がある。図は中性子 ラジオグラ | |
フィ・システムを利用して,撮影したモータ駆動の25cc,4ストロークエンジンの画像で,30コマ/秒で撮影 した動画の1コマである。アルミニウム製フィン付ボディを透過してエンジン内部の様子がよく透視されている。エンジン内部の オイル挙動の可視化への応用が期待されており,最新のシステムを用いれば,200コマ/秒以上の高速撮影も可能になっている。 | 中性子ラジオ グラフィ技術で可視化したエンジン内部のオイル挙動 |
◆「学生の自主活動」報告 | |
私たちのチームは,今年9月9(水)〜12日(土)に静岡県エコパで開催された第7回全日本学生フォーミュラ大会に参加しました。 今大会で6回目の参加となります。前回はチーム史上初のアクセラレーション走行を果たすことができ,過去最高順位となる総合18位 を獲得することができました。今回は更なる飛躍を目指し9位以内を獲得することを目標に,チームの組織力向上,情報共有化の徹底, 開発方針の明確化という活動方針を掲げて,車両の設計・製作,スケジュール管理,設計パート毎によるグループミーティングを実施す るなど運営面に力を入れました。 しかしながら車両が完成しないまま大会を迎えることになりました。現地で最終調整を試みましたが,とうとう大会では走行するこ とができずに参加63校中48位という不 | |
本意な成績に終わりました。 大会では走行できませんでしたが,10月12日(月),13日(火)に岡山国際サーキットで開催された関西支部合同の走行会で, 走行することができました。 次回は同じ失敗を繰り返さないように決意も新たに車両の設計・製作に取り組み,過去最高の成績目指して尽力いたします。 最後にご支援していただいたKTC,KTCM,機械工学科,卒業生の方々に感謝いたします。 |
第7回全日本学生フォー ミュラ大会で |
◇レスキューロボットチーム(報告者:武藤 正吾 君) 今年は,「連携」というコンセプトで役割の違う2機のロボットを製作しました。1号機「ナナホシ」は,「家型がれき」以外の通常の 「ガレキ」に特化したメカニズムで,搭載した細いハンドでダミー人形を抱きかかえて救助します。2号機「クワガタ」は,低い車体で 「家型がれき」の側面からもぐりこみ,長いアームでダミー人形を救助します。 また,横移動用のサブタイヤを装備することで救助時の ダミー人形への接近,位置取りが簡単になり,救助時間の短縮と効率UPを図りました。 中間審査会でもロボットの構想アイデアなどが高く評価されアイデア部門6位となりましたが,本選では救助できたダミー人形が1体 だけで1回戦で敗退となり,総合8位という結果でした。昨年の総合優勝に比べて大変残念な成績で,とても悔しくて情けない思いでいっ ぱいです。 来年の第10回記念コンテストでリベンジするために,新キャプテンのもと活動を始めました。 KTCMの皆様には日頃より“六甲おろし”チームの活動にご理解・ご援助していただきありがとうございます。今後ともご支援よろしく お願いいたします。 | |
ナナホシ(1号機) クワガタ(2号機) 第9回レスキューロボットコンテストで |